2016年8月1日月曜日

「滝下真夏の運動会2016」から考えた、「町内会」のこと。「滝下」のこと。

 
もう1週間も経ってしまいましたが…
 
 
2016年7月24日日曜日、
「滝下真夏の運動会2016」が、
晴天の中開催されました。
 
 
 
場所は、ちょうど10年前に休校した滝下小学校。
「滝下真夏の運動会」は、
小学校が休校した後も、
地域で暮らす人たちが中心となって続けているイベントです。


(↑開会式です!)


参加者は滝下に暮らす人に限りません。
滝下地区以外に暮らす大人も子どもも、
いろんな人に自由に参加してもらっています。



(↑聖火が灯りました!) 
 
 
 
滝下小学校は、私次女も17年ほど前に卒業した母校であり、
代表ヒデさんが40年以上前に卒業した母校。



私が登校していた6年間は、
全校児童は11人~13人ほどの小さな小学校でした。
休校する2005年度には全校児童は2人に。
 
 
 

小学校があった頃から、
この運動会は学校行事であると同時に、

地域全体のイベントの一つでした。
子どもから大人まで皆で楽しみ、
交流を深めるイベントでもありました。
 
 
(↑みんなでラジオ体操をはじめます!) 
 
 
運動会の間中、
私次女自身は勝手にカメラ係として参加していたのですが、
誰のどの場面を撮っても、全員笑顔。
もしくは、競技に真剣な表情。
終始、その場にいる誰もが楽しんでいるように見えました~。



☆☆☆当日参加された皆様へ☆☆☆
私が撮影しました当日の写真を、
オンラインアルバムにて限定公開しております。

(素人の撮影のため、
そもそも写真の写し方が悪かったり
写っている方、いない方がいると思うのですが…
大変申し訳ございません…。)


当日参加された方には写真を確認できる合言葉をお伝えしますので、
興味ある方はメッセージ等でご連絡くださいませ^^




アルバム【滝下真夏の運動会2016】
※公開は2016年8月25日までの期間限定としております!
http://30d.jp/inouebkj/1/login



(↑運動会といえば…の定番プログラム。紅白玉入れです!)


学校行事ではないこの運動会はつまり、
いわゆる「町内会」のイベントということになるでしょう。
準備から運営、参加、お片付けまで、
すなわち「町内会」のお付き合い、とも言えます。
 
 
 
 
「町内会」のお付き合いと聞くと、ちょっと拒否反応を起こしてしまう方もいるかもしれません。 
 
 
 
私自身、この春に地元へ戻ってくるまで
これまで何度も引っ越しをして、
道内外のいろんな地域に住んできたのですが、
一度も「町内会」の活動へきちんと協力したことがありません。
 
 
 
 
「町内会なんてめんどくさい」
「そんなことやっている時間はない」
と思っていたからです。



 
 


日本各地でも、
加入率の低下や担い手不足を課題としている町内会も多いようで、
その必要性や町内会の役割について疑問視する声もあるそうですね。

 

 

じゃあそもそも、

「町内会」って何をしているところなのでしょう。
 
 
 
回覧板での情報伝達や、
ゴミ収集所の管理、
環境整備、
それからお祭りなんかが思い付きます。
こんな風に簡単に思いつくもののほかにもきっとたくさん、
さまざまな役割を果たしてくれているのかもしれません。
 


でも、もしかして、
それって「町内会」の仕事じゃなくてもいいものもあるかもしれないし、
その仕事がなくったって、
全員の命や生活に支障がないもの(と思われてしまうもの)
もあるかもしれません。

 

(↑ちなみに紅白のチーム分けはランダムです、会場に来た人に、順番にはちまきを配布します!)



 
とはいえ、
「今現在、町内会の役割」とされているものを続けていかねばならない、
誰かがやらなくちゃならない、
としたら、
多くの人は
「できればやりたくない」
「誰かがやってくれるだろう」
なんて思うのではないでしょうか。 
 
 
 
 
地域に住む人はそれぞれに、
生活のために仕事があります、家事があります。
子育てに追われていたり、
介護が必要な家族がいるかもしれません。
そりゃあ、みんな、忙しいです。
 
 
 

町内会に参加しないことで
地域住民とのお付き合いがなかったとしても、
働き盛りの世代では特に、
仕事やプライベートでのコミュニティも充実して、
ネットを介したSNSでのつながりなんかもあったりして、
特に孤独感も感じないかもしれません。
だから、地域内のつながりに必要性を感じなかったりするでしょう。





それも、単身者や
転勤のある家庭だったりするとなおさらで、
「町内会」なんていう、
同じ地域に住んでいるだけで知らない人たちとは、
できれば関わりたくない、と思ったりするでしょう。



なんといってもまず、私自身がこう思っていましたからね…。
 
 

(↑最後の目玉競技、トラクターレースで使うトラクターです。レトロで素敵!)
 

でも、滝下という場所で生活していると、
本当はこの「地域」という人の集まり、
ここで言う「町内会」というコミュニティには、
とても大事な意味があるのだろうと実感します。



(↑温故知新~釣れたぞ釣れた!~、つまりびん釣り競争の様子。これもおそらく、20年以上前から続く、伝統ある滝下の運動会の競技です!)



短期間でも永続的にても、
どうせその地域に暮らすなら
「安心して生活できる地域」
「大事にしたい地域」
「暮らしていて心地よい地域」
がいいじゃないですか。

 



だとすると、
「地域住民の関係性がある程度、ある」
ということこそ、
「住みよい地域」の条件になるのではないかなあ、と思うのです。



「知らない人たち」と同じ地域で暮らしていると思うから、
地域のつながりを拒絶してしまうのではないかなあと、と思うのです。

 
(↑のこったのこった KIN SUMO の様子。大きなキンボールを、3人対3人で押し合います!)


「ただ同じ地域に住んでいる」
それはつまり、
「同じ地域で、共に生活している」
ということ。
 
 
 

同じ道を通って、
同じ施設を使って、
子どもたちは同じ学校に通って、
同じ天候の元で過ごします。


 
 
 
ちょっとした運命共同体です。
それだけで、住人同士の間には十分すぎる関係性が生まれています。
 



(↑親子・嫁姑でポン!です。シーソーを使ってボールを浮かせて、もう1人がバケツでキャッチします!)


この地を離れて暮らしていた頃は、
近隣住民と顔見知りにならなくても、町内会に加入せずとも困ることはありませんでした。

 
 

特に一人暮らしをしていたときは、

近くにどんな人が住んでいるかわからないからこそ、
できるだけ顔を合わさないようにすることでプライバシーと
安全を守ろうとしていたとも言えます。
 
 
 
 
でも、安全に安心して暮らしたいというなら本当はその逆のはずで。
 
 
どの家が誰の家で、あの人はどんな人で。
あの人は今日は出かけているとか、家にいそうだとか。
毎日散歩をしているあの人を何日もみかけないとか。
最近よく見るあの人は、危険な人なのか、近くに暮らしている人なのか。
 
 
 
 
そこに暮らす人がお互いを知っていて、
充分な関係性を築いていることで、
安心で安全な地域を維持できるはずなのよねえと、思うのです。



(↑急きょ増えたプログラム、「どこまで続くの!?」です。箱に入ったスズランテープを一つ選んで引っ張ると、長さがさまざまなテープが…!短い人は有利です。)



滝上町は人口減に悩む小さな町です。
そんな滝上町の中でもさらに僻地にあるのが滝下で、
地域に住む家庭は10数軒だけ。

これだけみると、今にも消滅間近の地域と思われることでしょう。




でも、これほどに人が少ない地域だからこそ、
地域のつながりも保ちやすいのだと思います。



人が少ないからこそ、
同じ町内会に暮らすお家と人、
顔と名前くらいは覚えることができます。




人が少ないからこそ、
誰もが当事者意識を持って、
皆で生活していこうという感覚にもなりやすいはず。




「田舎は人の目が気になる…」
たしかにそれもその通り。。

これは田舎での生活がしにくいところ…。。
でもそれは、
地域住人が皆で見守り合い、
助け合いやすい環境でもあると言えるのではないかしら。





皆のことを知っているということは、
自分のことが周りに知られているということで、
プライバシーは守りにくいかもしれませんが、
きっとその辺も住人同士のモラル次第でフォローできるはず。




(家と家の距離が遠いから、
実際にはプライバシーも守れますよ…!^^;)


 
 (↑紅白どちらか勝つか勝敗を分ける最後の競技、トラクターレース。トラクターに乗るのはハンドル操作するためだけで、5人の力だけでトラクターを動かしてゴールを目指します!とっても疲労します!!)
 
 

この「滝下」という地域では、
滝下小学校がなくなったことで、
地域住民のつながりを維持したり、深めたりする機会が減ってしまいました。





それでも、
「せめて運動会は続けよう」ということで、
小学校がなくとも町内会の人たちが自主的に、
毎年開催しているのでしょう。
 
 
地域の人たちが積極的に、地域内コミュニティを活発に、維持していこうとしているのだろうと感じます。
 
 
 
また、地域住民だけではなく、
地域外の人が誰でも参加できるようにしておくことで、
この地域に暮らす人の顔ぶれや雰囲気を
地域の外へ発信するという意味もあると思います。




その地域に暮らす誰もがお互いのことを知っていて、
この場所をよりよい場所にしていこうという気持ちを持つ人が多く暮らすのが、

滝下という地域。




もちろん、滝下が、
「皆が暮らしやすい地域」
「良い」地域であるためには、
きっとまだたくさんの課題はあるんでしょうけれど。

 

 


 

 
今の時代は、
住所のある場所に囚われずに暮らしたり、
誰かとつながったりできる時代。

 
 
 

じゃあ、「その場所に住んでいる」人同士のつながりに
意味がないってことはないはずです。

むしろ本当は、とても重要なことのはず。
 
 
 
 
「何か困ったこと」があったとき、
周りには知らない人ばかりだったら、
誰かに頼ることもできないかもしれないし、
誰かを助けようと思えないだろうなあと、
そんな風に思っています。
(そう思ってしまうのは、私の心が狭いからかもしれませんが…!)
 
 
 
 
市町村、都道府県、国…。
一括りにする人の数が多いほど、周りの人を思いやって、お互いがよりよく生活していくのは難しくなることでしょう。
でも、場所によって分けられる一番小さい単位である
「町内会」的な地域コミュニティが、
自立した幸せな集団だったら、
そんな地域コミュニティが独自にどんどんつながって、
もっとたくさんの人の集まりになっていけたら、
なんだかきっと「よりよく」、
皆で暮らしていけるのかも…。
 
  


 
(↑当日使われた道具たちです。11回目ともあって、準備も進行もとにかく手早いことに感動…!)
 


 
運動会の準備から、
運動会が終わって1週間が経った今日まで、
そんなことをぼや~っと考えていた次第です。



ようするに、
「滝下」っていいところですよ!
というのが言いたくて、
本日のブログを書かせて頂きました。




もしこの地域に興味ございましたら、
来年以降の運動会、お越しになってみてくださいね~




毎年恒例の元気回復ジンギスカンも、おいしいですよ~!!^^ 


 


 
今回の文章を作るにあたって、いくつかのサイトを一部参考にさせて頂きました。
以下はその一部です!